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ジャンクストック東電株、ジャンクボンド東電債券、じゃんけんBomb

・株式や社債などの有価証券が大きく値下がりし、保有する金融機関では減損処理の対応を迫られる

・東電株は6日、一時300円を割り込んで上場来安値を更新。
・2011年10月19日公募価格1,843円
・昨年3月末の終値2492円、9月末の終値2036円と比べ大幅に下落しており、大量に保有する金融機関は減損処理を迫れられる可能性
・日本生命は通常、3月の月中平均株価(1400円程度)を基に評価損を計上しているが「保守的な会計処理をしたい」として、466円まで暴落した月末の株価で評価する。
・社債市場は今のところ冷静だ。
・発行済み東電債=約5兆円
・東電本体から原発事業の切り離し案
 国営化議論に加えて、政府出資などで設立する清算機関を設立した上で、巨額の賠償金が見込まれる福島原発部門を東電本体から切り離すなどの救済策が浮上。
・格付投資情報センター(R&I)は東電の長期格付けを3月25日にAA+からAA─に2段階引き下げ、7日もAA─からAに2段階引き下げ。2週間足らずの間に4段階の格下げ。A格の格付け水準について、電気事業の公共性の高さや、関東圏の供給責任を負う東電は国民経済的に重要性が高いことから、原発事故の補償問題を含め、政府のサポートが相応に得られるとの考えを反映したとの見解。次に格下げされた場合にはBBB格
・日本格付研究所(JCR)もAAAからAAに引き下げた。いずれも、格下げ方向の見直しを継続。
・ムーディーズ・ジャパンはAa2からBaa1に5段階
・スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(S&P)はAA─からBBB+に4段階
電力の社債は一般担保で発行され、他の債権者に先だって自己債権の弁済を受ける権利(先取特権)を有する。ある大手機関投資家は「巨額の資金を無担保融資している金融機関への影響が大きいだけに、単に東電SBで投資家の損失が拡大すると、社債市場だけの問題だけにとどまらず、金融システム不安に火が付きかねない」との指摘が出ている。

 社債市場が警戒するのは、格付けがA格相当を維持できなくなれば、債券インデックスの組み入れ銘柄から除外となるため、インデックスをベンチマークとする投資家が機械的にポートフォリオから外してくることだ。「パッシブ系投資家がどの程度、売りを出してくるのか全く見当がつかない」(同担当者)といい、一度まとまった売りが出れば東電債は値崩れを起こし、株式同様に減損処理の対象となる可能性。「損失をカバーするため、国債や地方債などの他資産で益出しを迫られる。 725